「斜行カード」を作りました。
FLATシリーズのアイテムにこのカードが付きます。
斜行(しゃこう)とは辞書で調べると「斜めに進むこと」です。
RIGで言う斜行は、FLATシリーズ天竺素材の斜行です。
ケイトTやタンクトップの後ろハギが一番わかり易く、
垂直ではなく画像のように斜めになっています。
「ねじれ」というとわかりやすいですかね。
背中心だけでなく袖下のハギ、パッチの内股のハギやまたぐり、シュミーズの脇ハギも
斜行の為画像のようにねじれています。素材の特性ですが、それもデザインの一部と楽しんで頂けたら幸いです(^^)
カードには斜行について簡潔に記載しました。
以下は補足です。
天竺の斜行は細い糸で単糸だと強く出ます。
双糸にすれば斜行は弱められます。双糸というのは2本の糸を撚って作ります。
撚った分糸は強くなりその分柔らかさも減ります。
但し、ガチガチになる訳ではなく単糸よりはと言う程度ですので誤解のないように。
RIGは肌着です。柔らかさや滑らかさが大事なのでそれを優先するならば単糸が好ましく
繊細になればなるほど肌触りが優しくなるので細い単糸にこだわっています。
色々と書きましたが理屈でなく、カッコよくて(これ大事(^^♪)
気持ちの良い肌着を作ろうとしたら今の素材になりました(^^)
その良さをみなさまが支持して下さり沢山の方々に着てもらえるようになりました。
はじめはRIGを良い!と感じて下さった卸先様がお客様一人一人に丁寧にお伝えして
すそ野を広げてくださいました。
今は卸先様やSNSに上げて下さる皆さまのお陰でRIG online storeで
ご購入してくださるお客様も増えてきました。ありがとうございます!
storeで説明文を記載していますがパッと見でお伝えしたくて斜行カードを作った次第です。
矢印の「斜行カード」をどうぞお見知りおきを!
●キミドリの矢印を見たらRIG!
●RIG=斜行!
というくらいこれからも斜行します(笑)
PS.斜行しないアイテムもありますので。
ここからはちょっと詳しくご説明。
○斜行のメカニズム
図は素材の構造を超簡単に表したものです。
天竺を含むカットソー製品(カットソーは服の名称ではありません。製法のことです)の素材は
筒状に編まれていて丸編みと呼ばれている編み物素材です。これに対し縦糸を張って横糸を通して織って行く布帛(フハク)は織物素材で編み物素材のように伸縮はしません。
丸編みの編み物素材は莫大小(メリヤスと読みます)とも呼ばれ字のごとく伸縮します。
丸編みは図のぐるぐる矢印のようにらせん状に編まれていて構造上斜行しています。
特にメリヤス編みの天竺はゴム編みのフライスやテレコなどのリブより斜行します。
その斜行が洗濯という力によって冒頭に上げたさらなる「ねじれ」= 斜行に繋がります。
単糸で糸が細ければ抗う力は弱いので太い糸より斜行が激しくなります。
RIGで扱う天竺の糸はとても細く、ふんわり緩く編まれています。
なので柔らかく、気持ちが良いのですが斜行は激しくなります。
○素材の特徴について
繊細だけど長持ち、それもRIG製品です。
RIGで使用しているのは高級コットンの一つスーピマコットンです。
超長綿という繊維が長い綿で、紡糸のつなぎ目が少ないのです。
つなぎ目が少ないので伸びたり戻ったりする力がとても強いのです。
なので着る人の体に沿うように伸縮し様々な体系の方に締め付けず緩すぎずにフィットします。そして見た目以上にヘタレず長持ちしてくれます。
注:引っかけキズや洗濯の絡まりでの伸びは別問題なのでお気を付けください。
必ず洗濯ネットに入れて下さい。
スーピマは超長綿という特徴だけでなく艶っぽさとカジュアル過ぎず程よくエレガントな風合いが絶妙でお気に入りです。
これは生地屋さんとニッターさんの力によるところが大きいですね(^^)
高級綿にも色々あり、それぞれ「しっとり」や「ふわっと」や
「さらっと」など当然ながら特徴があります。
RIGが実際製品にしたことがあるのはアルティメイト(これはしっとりだったなぁ♪)とスーピマだけで他にも私が知らない素晴らしいものがあるのだと思いますが
まだまだスーピマさんにお世話になります。
そしてオーガニックコットンなので温もりと通気性が抜群です。
オーガニックコットンは繊維に空気のトンネルが通っているからだそうです。
生地屋さんに教わりました。
化学肥料を使うと元来あるトンネルが潰れてしまうのだそうです。
トンネルが体温を含んだり逃がしたりしてくれるので夏は爽やかに
冬は温もりで「自力保温力」を促し年間通して快適なのです。
RIGをお持ちの方は実感されていると思いますがいつまでもペタッとせずフワッと
しているのも凄さの一つです。トンネルのお陰。
寒い時期は朝着る時にヒヤッとしないのが嬉しいですね(^^)
長くなりました。最後までお読み頂きありがとうございました。
今後ともRIGをどうぞよろしくお願いいたします。